会長の時間 2022年8月25日

　60周年という事で思い出したことがあるので、話しをさせていただきます。昭和63年、大学院の博士課程にいたのですが、私の要領も悪いのですが、３年目で通りそうな論文が出せそうにないので、当時の自分としては、たまらなくなり、伝手を頼って就活をしました。

　まず「日揮」を受け、建築家の磯崎アトリエに打診、お会いする前に奥様からの手紙で、丁寧にお断りをされ、たまたま山下設計が都市計画を本腰で始めるというので受けさせていただきました。採用が決まったのは良かったのですが、アルバイトに行った事も無いので、どんな会社なのか、全くわかりません。ただ、後輩の小佐野君が営業にいるので会社の事は、入ってから聞けばいいやと、簡単に考えていました。とにかく研究室から逃げたかった一心だったと思います。

　教授に推薦状に印鑑を押してもらいに行ったときは、「本当にいいのか」と念を押された事をよく覚えています。助手として残していただけそうでしたが、それまでの５年間、当時の大学は「伏魔殿」と言われて、怪文書、デマ、不祥事など、うんざりする事ばかりでしたが、研究は厳しかったけど、やっていることに意義を感じていましたが、今思うと講師の先生は厳しく、私を入れて10人の博士号を出し、２人は教授ですから、当時のプレッシャーは凄まじかったと思います。因みに教授は学部長になられ、講師がペンシルベニア大学に留学している間に、理事会でクーデターを起こし無役になるなど、大変な事になっていたそうです。宗先生は対馬守の末裔で、奥様は明治学院大学の教授もされていて、すごいですねというと、同じ字でも「宋」の家系の方が上だと聞いた事を憶えています。

　さて、60周年の話ですが、入社して、私達たち新入社員は、会社の先輩から集められ、君たちは組合員になってもらいますと言われ、なぜと思ったのですが、何もすることが無いので、全員給与がアップするのでよろしくという事でした。新入社員は会社創立60周年を迎えるにあたって、実行委員を担当するという事になり、会場の手配、今でいう司会者MCの依頼をする事となりました。会場は自社設計である霞が関ビル、惜しいですが、来年、建て替えになる帝国ホテル、当時、婦人の友社が持っていたカザルスホール（磯崎新設計）のどれかにあたって選んで押さえるという事、50周年の時に林家三平に司会をお願いしたので、相談しろという事で、電話をすると、海老名みどりさんが対応してくれて、林家ペー・パー子さんにお願いすることになりました。うまくいったのですが、ところで費用はいか程とお聞きしました所、めでたい席を務めさせていただくので、御車代と弁当で結構ですよと言われ、どうしていいのか、焦ったことを思い出します。我々の業界ですので、集まる方々は重苦しい人が多いのですが、テレビでの雰囲気とは違い、林家夫妻のおかげで、格調高く和やかにパーティーが行われました。

　大分東ロータリークラブでは、様々な業種の会員が自分の職業や経験を生かし、思いやりのある平和な社会を目指して活動しています。そして、その活動の中でお互いの職業について理解を深め、自分の視野を広げています。

　世代を超えた明るくフレンドリーな雰囲気で活動していますが、昼の例会以外に夜の親睦例会や職場訪問例会、また野外家族例会やクリスマス家族会などロータリアンの家族との親睦も深めています。

ロータリークラブの活動にご興味のある方は、是非、例会の見学へお越しください。

会員一同、心よりお待ちしております。