会長 由見 真治朗
「基本的教育と識字率向上月間について」
9月は基本的教育と識字率向上月間です。識字率の向上
は1986年以来、国際ロータリーの強調事項であり、ロータ
リーの7つの重点分野の一つである「基本的教育と識字率
向上」は、地域の識字水準がその地域の生活水準に直結す
るとの観点から、「世界中で識字能力の大切さを強調する」、
「ロータリー独自の識字率向上プログラムを開発する」、「世
界的に非識字撲滅の努力をする」など識字率の問題を再認識
し、ロータリアンの意識を向上する月間です。
識字率とは、ユネスコの定義で「日常生活の簡単な内容に
ついて読み書きができる15歳以上の人口の割合」とされて
おり、推計によれば世界で約7億7,500万人の人々が基本的
な読み書き能力がなく、2021年度の全世界識字率は86.0%
(15歳以上の世界人口:約55.3億人)と発表しています。
ユネスコの識字統計は、15歳以上の人口を対象とした成人
識字統計であり、学校に通う機会のない14歳以下の子ども
約23.1億人は含まれていないことから実際の識字率は更に
低いと考えられます。
現在、日本では識字率の調査を行っていませんが、実質は
100%と考えられているため、識字率の向上について多くの
日本人にとって関心の薄い問題となっています。
非識字者が多い一番の理由は教育の問題です。特に開発途
上国では、貧困のため制服や文具を買うことも学校へ通うこ
ともできません。また、教育予算の削減から学校が不足し、
教科書も行き渡らず、賃金カットや給与の遅配により教員も
不足しています。
教育は健全な社会生活を送るうえで必要な知識や技能を身
に付け、経済の発展や平和の構築に大切な分野であるにも係
わらず、貧困や紛争、国の情勢により十分な教育を受けるこ
とができません。教育には時間が掛かり、すぐには効果が出
ないため、基本的な人権であるにもかかわらず後回しにされ
てしまうのです。
ロータリーでは基本的教育と識字率向上のために様々なプ
ログラムを実施しています。
アフガニスタンでは、貧困の連鎖を断ち切り、教育の不平
等を無くすために女子学校をつくり、アメリカのデトロイト
では、非営利団体「ProLiteracy」と協力して成人への個別
指導を行う講師の研修を行い、レバノンでは生徒たちが元気
に授業を受けられるよう、全ての公立学校に綺麗な水を提供
する設備を整え、ケニアでは貧しい子供たちがより質の高い
教育を受けられるよう政府と協力し、「教育のためのグロー
バルパートナーシップ」に取り組んでいます。
日本各地でもグローバル補助金制度を活用した識字率向上
のプログラムを実施しており、世界中の非識字者を減少する
ために努力しています。
ロータリーは、世界の地域社会でテクノロジー、教員研
修、職業研修チーム、給食、廉価な教科書を提供する教育プ
ロジェクトを支援しており、地域社会が基本的教育と識字
率、教育機会における男女の差、成人の識字教育を自力で改
善できるよう、その能力を高めることを目標としています。
基本的教育と識字率向上月間は自分たちに何ができるかを
考える良い機会だと思います。
◇あなたもロータリークラブの仲間になりませんか?
大分東ロータリークラブでは、様々な業種の会員が自分の職業や経験を生かし、思いやりのある平和な社会を目指して活動しています。そして、その活動の中でお互いの職業について理解を深め、自分の視野を広げています。
世代を超えた明るくフレンドリーな雰囲気で活動していますが、昼の例会以外に夜の親睦例会や職場訪問例会、また野外家族例会やクリスマス家族会などロータリアンの家族との親睦も深めています。
ロータリークラブの活動にご興味のある方は、是非、例会の見学へお越しください。
会員一同、心よりお待ちしております。
国際ロータリー第2720地区
大分東ロータリークラブ
創 立:昭和38年3月6日
例会日:木曜日 12時30分
例会場:トキハ会館4F「つばきの間」
会 長:菅 雅幸
幹 事:安藤 暢啓
〒870-0021
大分市府内町1-2-15 トキハ会館4F
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